急がば回れ

皆さんは、「急がば回れ」という
ことわざを聞いたことがありますか?

このことわざの意味は、
急いでいるからと危険な近道を進むより、
遠回りに思えても、
危険が少なく確実に進める道を進む方が、
結果的に早くなるという意味です。

先に記しておきますが、
楽な道を選べということではありません。

例えるなら、

積み木を高く積み上げようとするとき、
簡単にどんどん高く積み上げていくと、
ある一定の高さまでは
簡単に積み上がりますが、
途中から不安定になって、
高く積み上げるのが難しくなります。

逆に最初のうちに、
面倒でも時間を掛けて、
しっかり土台を安定させて、
確実に積み上げていく方が、
より高く積み上げることができる。

ということです。

私は中学生の頃に、
お世話になった先生に
この言葉をかけられました。

目先の勝ちにとらわれるより、
今は負けても良いから、
今のうちにしっかりと力を付けて、
将来の勝ちに繋げるようにしなさい。

また、負けたくないからと
打たれないように稽古するのではなく、
打たれても良いから、
打てるように稽古しなさい。
打たれなければ負けないが、
勝つこともできない。
今は打たれても良いから、
打てるようになるための稽古をしなさい。

勝ちたいとか、負けたくないとか、
早く強くなりたい気持ちはわかるが、
「急がば回れ」と。

私は、今でもその教えを守って
稽古しているつもりです。

稽古では、極力
相手の打突を受けないようにしています。

応じ返すのはまだマシですが、
できれば応じ返すより、
先に打突することを心掛けています。

それも、ただ闇雲に打突するのではなく、
しっかりと機会を狙いながら、
できればメンで勝負する。

ということを心掛けています。

相手の打突が見えてるなら、
受けるのは簡単です。

応じ返すのも、
それに近いところがあります。
打たれないように、
受けながら打ちにいくような
応じ技は特にそうです。

真正面から真っ直ぐいけば、
相手からすれば
応じ返したりしやすくなりますが、
簡単にそれをさせないぐらいの
打突力を身に付けた方が
将来的に強くなると思います。
(ただ単に身体能力を鍛える
という話ではなく、
打突の機会であったり、
色々な要素があるのですが…)

特に自分よりも上位の先生に
稽古をお願いするときなどは、
思わず受けてしまったり、
出遅れて、応じ返したり
してしまうこともありますが、
そんなときは、
例え打てても、自分の負けと感じます。

遅れないようにと、
素早く打突できる状態を
作ろうとしますが、
先生によっては
次から次へと打突を繰り出し、
その暇を与えてくれない先生もいます。

それでも、極力、受けません。
打たれないように、
受けながら打ちにいくようなことも
しません。

それよりも早く打てる状態を作り、
あくまでも打って出ます。

打たれても良いから、
打てるようになるための
稽古をするのです。

皆さん、「急がば回れ」です。

瓜破剣道会

大阪市平野区にある 剣道会です。 子どもから大人まで、みんなで元気に稽古に励んでいます。

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