克己
克己(こっき)とは、己に克(か)つこと、
欲望や邪念にうちかつことです。
剣道で例えるなら、
相手に負けたくないからといってズルいことをしてみたり、
また、なにかと理由をつけて稽古をサボろうとしてみたり、
休憩しようとしてみたり…。
でも、本当は気付いているのです。
自分自身が1番よくわかっているのです。
今、負けたくないからといってやっているとこは、
本当は正しいことではないことを、
また、本当は少しだけでも稽古ができることを、
本当は自分自身がもう少し頑張れることを…。
本当はわかっているのに、負けて恥をかきたくないから、
楽をしたいから、ちょっとばかりしんどいからといって、
正しくないことをしてしまう。
そういった自分の弱い心を
克服していくことを克己といいます。
相手を打ち負かすことだけが強さではありません。
自分の弱さを認め、その弱さと向き合い、
克服しようとする。
そういうことができる人は、とても強い人です。
相手に勝つ強さより、
自分に勝つ強さの方に目を向けることができれば、
人間的にも、もちろん剣道も強くなると思います。
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